先月末、あるとても大切なお方とお会いすることが出来ました。
その方の名は、エリ エリアフコーヘン様。
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平成16年から19年まで日本にてイスラエル大使を務めておられました。

このコーヘン様、実は「イスラエル民族」ではございません。

なのになぜイスラエルの大使がやれるの?と思われるかも知れません。

イスラエル民族の祭、神事を司る方達「レビ族」と呼ばれる司祭がおられますが、彼らは一般のイスラエル民族とは分けられます。

実は司祭の中でもさらに分けられる一家があります。

十戒で有名なモーゼの兄、アロン。ユダヤ教三種の神器のひとつ、『アロンの杖』にその名を残します。神は彼を「コーヘン(司祭、宮司)」に指名しました。
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(右がアロン、中央がモーゼ。映画『十戒』より)

コーヘンとは本来そのアロン直系の跡継ぎのみがそう呼ばれ、大司祭のお役を果たしてまいられました。

つまり現在のユダヤ教神事における最も偉い方、それがアロンから3500年を隔てた直系のこのエリ コーヘン様なのです。

先日の出口なお様の教派系神道大夲(おほもと)では、聖書の神ヤハウェも國常立尊と同一神とされます。どちらも根源神ですから、個人的には確かにそう考えるのがしっくり来るのでございます。

「國靈(くにたま)=地球」はひとつ。
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そういう理由から、コーヘン様を通じてユダヤの神様にお届けいただけることはとても意味があることだと思い、受け取っていただいた次第でございました。
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しかし実は今回の私の行動は、二番煎じでしかございません。

『地球はひとつ』を真に実現するために、お酒を通じて命を本当に懸けて行動した方がおられました。

しかも、史上初めてイセヒカリでお酒を醸し、大使当時のコーヘン様にお渡しなされた方でもございます。
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その方こそ、今回の國靈を醸すにあたり、大いに助けていただいた愛知県岡崎市の酒店「浪漫酒創庫あつみ」の渡会隆広社長でした。

先日お話しした度会(わたらい)神道と同じ「わたらい」というのも、不思議なものでございます。

一説によると明治に伊㔟を追われた度会氏は、愛知県の渥美半島に渡ったとも言われているそうでございます。

この渡会社長も、ご実家は渥美半島にお在りだそうで、これもまた不思議なものでございます。

渡会様には今回、酒蔵さんへ神様にお届けするためのお酒だという趣旨の説明や、麹菌や製法の指定といったことなど様々な折衝、調整を行っていただきました。

だからこそ出来たことで、全くの素人である私が例え思いついたところで、お酒が出来るはずもございません。

実はこの渡会様はこれまでに、

大戦の終結と50年後の平和を祈り封されたヤルタ会談記念ワインを、終戦50年後の終戦記念日にベルリンの壁の前で開けて祝われたり、
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(ヤルタ会談記念ワイン)

日本人として史上初めてイスラエルのゴラン高原へ足を踏み入れられたり、

その折、現地でご依頼され醸された杉原千畝記念ワインを、杉原千畝夫人とともにヴァチカンのローマ法王台下へ届けられたり、
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史上初めてイセヒカリでお酒を醸され、大戦時ユダヤの人達を救った杉原千畝夫人幸子様揮毫『愛』をラベルとして印刷したもの
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それをダライ・ラマ猊下へ届けられたり
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飛行機による9.11同時多発テロによって倒壊してしまった、アメリカニューヨークのワールドトレードセンタービルにもお酒をお持ちになったり、

そして、ユダヤ大司祭エリコーヘン様へもお届けなどなど…
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(ユダヤ教の象徴メノラーが見えます)


よく考えれば、いずれも、命を取られてもおかしくないような場面ではないでしょうか。

そして日本國内においても、史上初となる古代赤米大吟醸酒「厭離穢土欣求浄土」を醸されたり、

徳川家菩提寺岡崎市大樹寺は、かつて熊野神社であったことから、家康公忌400年の今年に開けるべく封されたお酒を、大樹寺の和尚様と熊野大社の九鬼宮司とで飲もうという和歌とともに封された、
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などなど…


その思い、そして行動に、もしこのそれぞれのお方が手を取り合うことが出来たなら…そんな、平和外交を行う宗教指導者を思い浮かべてしまうのでございます。

それらを発案から行動まで、常にパイオニアとして、手探り手探りで形にされてきた労力たるや…

今回國靈に携わらせていただいたことで、それだけでも十分大変だったと思えました。

その何倍も大変だっただろう思いますに、それは想像を絶するものであったと思われるのでございます。


文化とは何か、
日本とは何か、
神道とは何か。
それらのそばに必ずあった、
酒とは何か。

『日本は酒ですべて解ける』
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日頃から渡会様は、そうおっしゃいます。

私も、お酒のこと、神道のこと、日本のこと、渡会様よりかなりたくさん教えていただきました。

そして、ワインが教会、ビールが修道院で醸されたように國酒は神社で醸され、人類の歴史において神への最高の献げ物がお酒であり、ゆえにお酒は世界全体の人類の歴史において極めて重要なものでございました。

今では日本中で有名になった
「立春朝しぼり」の発案や、
イスラエルワイン「ヤルデン」
を初輸入など、いくつもの酒にまつわる重要な先駆となられ、お酒の業界に相当な貢献をなされておられます。


世間では、メディアに取り上げられる「幻の蔵」「幻の酒」は溢れ、よく売れているそうでございます。

しかしここには、それよりさらに幻のお酒がたくさんあるようなのでございます。

が、私自身がお酒に疎くほとんど飲まないものですから、価値を分かり切れておらず、申し訳ない限りでございます。

ただこのお店の価値、渡会様の価値は、お酒を知っていればいる方ほど分かるのだ、常連さんほどそうおっしゃいます。

今回渡会様にお願いした國靈を直会で召し上がった方々も、多くの方がその味に驚いておられました。
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このようにご紹介されているブログを見つけました。
http://yamaneko2.blog46.fc2.com/blog-entry-585.html
このブログ主様のお言葉を借りると、
「一生に一度は酒好きは詣でるべき
 あるいみ「聖地」です。 」


こういったとんでもない功績を遂げて来られた方にもかかわらず、何故か日が当たらない…

こんなところに、度会氏の歴史が持つ國津神に課された家系の因縁のようなものさえ、個人的には感じてしまうのでございます。

しかし、様々な意味で、もう陽の目を見てよいのではないかとも、個人的には思えておるのです。

そして今月は決算であるとチラッとお聞きしました。

皆様ご存知のとおり、私めは所持金もあまりないため、ほとんどお役に立てません。

このブログをお読みのあなた様、この機会に浪漫酒創庫あつみ様で、お酒を通じて本物の文化、日本、神道を提案される渡会様のお酒の世界を体験なさってみてはいかがでしょうか。

また、これまでお酒を好んで来られなかった方も、新たな世界を知ることになるのではないでしょうか。
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渡会様のご活動を、お酒の購入により支えてくださる方が増えて下さればと、切に思うところでございます。

ご夫婦でのお店ですので、お問い合わせはまずメールなどで、「2〜3000円からでも」ご希望の金額やいままでお好みのお酒や、その他のご希望をお伝えになるのがよいのではないかと存じます。

飲食店を営まれている方へのご納入もなされているそうですので、そういったご相談もされてみてくださいませ。

メールアドレスは、atsumi51&aurora.ocn.ne.jp(&を@に変えてお送りください)

でございます。


浪漫酒創庫あつみ有限会社
444-0864
愛知県岡崎市明大寺町野畔18-8
http://www.aichi-biz.com/cat10/466.html


最後に、この記事は渡会様の許しを経ず、何らかの形でお役に立てないかと、日頃の感謝の思いを勝手に綴らせていただいたものでございます。

そういえば國靈を伊㔟外宮にご奉納を予定していた日、たまたま渡会様もご子息の大学卒業のため伊㔟にお越しでしたため、ご一緒にご奉納させていただく光栄を得ました。
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これもまた、不思議なものでございました。

そしてこれからも、渡会様のお力、行動が、日本の未来を照らし、世界が『地球は一つ』となる一助となってくださいますこと、勝手ながら思う次第にございます。

ほとんどの人が言葉だけで終わってしまうような事を、命を懸けた、意味ある行動に移して来られました数々の事績に、最大限の敬意を表して。